家に巣を掛けられると縁起がいいと言われるツバメですが、子育て中は何かと敵が多いようで雌が卵を産む数と巣立ちできる雛の確率はおよそ50%、2羽に1羽は何らかの原因で命を落としてしまっています。
今回は天敵と警戒する時の鳴き声の話をします。
ツバメの身近な天敵
主に猛禽類の鷲や鳶、モズなど、蛇や猫、身近な所ではハシブトガラスとスズメがいます。
特にスズメは少し意外かもしれませんね。
スズメは捕食目的というよりは卵や雛を落として、巣の横取りが目的なようです。
卵の時は抱卵といって親鳥が卵を抱いて守ってますが、雛まで育ってしまうと親鳥は餌を集めるのに大忙しになります。
その隙をねらってスズメがやってくることが多いようです。
また、スズメの場合は攻撃頻度が多くひどいときには毎日、集団でやってくることもあるそうです。
ハシブトガラスは補食目的で巣を狙います。
ただ、カラスはホバーリングといってハチドリが蜜を取るようにその場で滞空することができない為、巣の下からジャンプして巣ごと落とすようです。
狙う時間帯は人間があまり外に出ない早朝の4時5時くらいの早い時間帯を狙ってくることが多いようです。
それともう1つ忘れてはいけないのがダニでしょうね。
ダニは吸血によって様々な感染症や病気の媒体になりえます。
ツバメの繁殖時期は丁度夏に当たるため親鳥は卵から雛がかえると、ダニが寄りつかないように雛の糞などを定期的に巣の外に運んだり掃除したりとかなり衛生面に気を遣います。
警戒時の鳴き方と天敵の対処法
ツバメが天敵を確認すると「ツビーツビー」と大きな声で鳴きます。
春先飛来したときも人間に対して鳴く時がありますが、何もしなければ次第に薄れていきます。
もし天敵に遭遇した時は基本的に逃げるのですが、巣があって逃げれない場合は唯一の武器である最高時速約200㎞から繰り出される、くちばし体当たりで対抗します。
ですが、スピードが速くツバメ自身も命がけの抵抗になります。
場合によっては大家さんが大活躍することも。
一度卵を産んでしまうと、ツバメはその巣を捨てることができなくなります。
そのタイミングを狙って大家さんが巣の補強や網を張ってカラス対策をされている所も多いようです。
ですが、残念ながらスズメに対して有効な対策がなくその都度追い払うという形をとるしかないようです。
まとめ
ツバメは元々天敵や巣を奪いにくる敵などに対する能力が乏しいこともあり人間のとても近くに、それもよく目につく場所に巣を作る習性があります。
そのため、巣を作った後は、よく言ったら人間との共存、悪い言い方をすれば運と人間任せになってしまいがちな印象を受けました。
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