小さい身体なのにとっても力強く空中を飛行する姿が春先になるとみられ、軒下などに巣をつくっている姿が度々目撃されるように。ツバメの巣が出来てからヒナが産まれてもおかしくないくらい時が経ってもなかなかその鳴き声が聞こえない時があります。それはどういうことなのでしょうか。
渡り鳥のツバメ
ツバメは渡り鳥です。寒い冬の間は日本を離れ、その後2月の下旬よりだんだんと日本に戻ってきます。その後、泥と枯草などを利用し唾液で固めて作った巣の中で卵を産むのですが、ツバメのイメージとして巣の中から親鳥を待って可愛らしい声が聞こえてきますが、それはほんの一瞬の時期しかありません。雛の時期はそれほど長くはないのです。
ツバメの産卵と孵化
巣の完成と同時に毎朝一個づつ卵を産卵します。そして総合計4~6個くらいの数の卵を産み、最後の卵を産み終わると卵を温め始めます。そして卵は2日以内と早いペースで孵化するのです。2週間ほど抱卵し、親鳥は孵化した時の殻を巣の外に捨てます。なので、雛の声がしなくても、殻が巣の下に落ちていれば間違いなく産卵、孵化をしているのです。
孵化したはずなのに声が聞こえないワケ
孵化したのに雛の声が聞こえないのは産まれたばかりの雛は毛も生えておらず、目も見えておらず、もちろん鳴くこともできないのです。なので産まれても声が聞こえません。産まれるとすぐに親鳥は子供たちに餌を運びます。ただ、よく見られる親鳥が近づいた時にすごい声で親鳥を呼ぶような鳴き声はまだ出せないので、餌を運んでくると、親鳥の方がひと鳴きして子供たちに餌の時間を知らせます。その合図で口を開くのです。一週間もすると羽も生え、声が出せるようになってきて、2週間ほどで、よく見かける激しく親に餌をねだる子供たちがよく見えるようになるのです。
まとめ
ツバメと言えばとても巣から落ちそうなくらい身を乗り出して親鳥からの餌を待っているというイメージがするので、軒先に巣が作られると小さな雛の姿がすぐみられると思いきや、意外と姿が見えた時には巣立ちの手前だったという事がわかりました。ツバメは産まれてから約3週間で巣立つ、とても速いサイクルのようです。
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