ツバメは、子育てが済んで、8月から10月くらいの間に、日本から東南アジアの国々や南太平洋の島々に向けて、秋の渡りをします。
一部このグループとは違う冬鳥(越冬ツバメ)のグループが存在しますが、春に日本に
渡ってくるツバメのグループは、南の国では子育ては行いません。
南の国では、いつも群れでくらしています。
そしてまた春になると、日本へ何千キロメートルもの距離を飛び続けて渡ってきて、子育てを始めるのです。
今回は、そんなツバメの子育て、そして巣立ちについてご紹介します。
ツバメの子育てについて
ツバメの子育ては、常に夫婦が協力して行います。
ツバメは、人間と同じ一夫一婦制で、一度つがいになると、ずーっとその相手と一緒に、毎年子育てを行うのです。
子育てに関しての協力体制は、私達人間から見ても、頭が下がる思いです。
巣作りに始まり、産卵後の抱卵、孵化後のエサやり、どれをとっても、夫婦仲良く協力してこなしていきます。
特に、ヒナへのエサやりは、10時間以上もエサ探しに飛び回るのですから、夫婦の苦労は凄まじいでしょうね。
とても私には真似できません!
巣立ちにむけて
ツバメのヒナは、生まれてだいたい16日〜17日くらいたつと、巣からあふれんばかりに大きく成長します。
産毛も抜け変わり、親鳥とそっくりになってきます。
22日くらいになると、いよいよ巣立ちの時期を迎えますが、そのために、ツバメの夫婦には仕事がまた1つ増えます。
ヒナに飛び方を教えるのです。
まず最初は、巣のふちにつかまって、はばたきの練習です。翼を強くするために、何度も何度も繰り返し練習します。
こうして少し自信が付いてきたら、まずは1羽が巣から飛び出していきます。もちろん、まだ上手に飛べないので、しばらくは、親がエサを与えながら、飛び方の練習は続きます。
親鳥は、ある時は激しく鳴きながら、またある時はエサを利用してヒナをおびき寄せ、といった具合に巧みにヒナをリードして飛び方を教えるのです。
その姿には、感心してしまいます。
やがて上手に飛べるようになってくると、今度はエサの捕まえ方の練習です。
やはりエサの捕り方も、親鳥はエサやりのエサを利用して教えています。
ツバメは、大変速く飛べる鳥ですので、上手に飛べるようになれば、エサを捕らえることも出来るようになってきます。
こうして、自分でエサの確保が出来るようになるのは、巣立ち後1〜2週間の間です。
ヒナが一人前の若鳥に成長するまで、ツバメの夫婦はつねに協力体制で乗り越えるのです。
まとめ
ツバメの半数以上のつがいは、この日本に渡ってきているうちに、およそ2回の子育てを行うと言われています。
最初の子を「1番子」、2番目の子を「2番子」といいます。
2番子を育てる準備を始めるのは、あれだけ苦労して育てた1番子が巣立ちして、わずか7日後くらいというのは、衝撃的です。
ツバメって、すごく働き者ですね。
こうして、また2番子が巣立ち、秋が来る前に、ツバメの群れは、また南国へ渡って行くのです。
ツバメの夫婦を見習って、人間も夫婦協力して、子育てに力をいれていきたいものですね!
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