ツバメの巣から雛が落ちている場合に、人間からしてみればあまりに可愛そうと思うので巣に戻してあげたいと思うでしょう。
しかし、この時、人間が雛に触れることで人間の匂いが付いてしまうために親鳥が育児放棄してしまうという俗説があります。
本当にツバメの嗅覚はそこまで発達しているのでしょうか?
ツバメの嗅覚はそれほど発達していない
親鳥は人間の匂いがすることで、短絡的に雛の育児放棄をすることはありません。
なぜならば、そもそもツバメの嗅覚はそれほど発達していないからです。
動物の種類によっては耳の構造が複雑で優れているものも確かにいますが、ツバメは鳥類ですのでそれに比べても単純な機能しかありません。
そのため、周囲の匂いと人間の匂いを区別することは出来ません。
巣立ち前の雛なら巣に戻すことも選べる
巣立ちを間近に控えている雛なら、もしも巣から落ちていたとしても数日で飛べるようになるので、敢えて人間が手で触れて助けなくても問題ありません。
ただし、巣立ち前の雛が落ちている場合なら助けることも選べます。
巣に反しても多少人間の匂いらしいものがしても、親鳥の対応は変わらないからです。
しかし、落ちている雛を可愛そうだからと、人間が保護をして飼おうとするにはやってはいけません。
結果的に、保護した雛が成長しても自然界で生き抜く力を奪うだけになるからです。
そもそも、日本では鳥獣保護法で野生の動物を人間が勝手に保護、飼育することは禁止されています。
まとめ
ツバメが人間の匂いのついた雛を育児放棄するということは、このように嗅覚の機能からしてもあり得ないと考えられます。俗説は、人間の住んでいる家に巣を作るツバメに対して、不用な手出しをさせないために知れ渡っているのかもしれませんね。もしも、雛が巣から落ちていても、巣立ち前であればそっと巣に返すだけで後は親鳥に任せるのが賢明だといえますね。
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