日本に渡来する代表的な渡り鳥は?と聞かれると真っ先に頭に浮かぶのがこのツバメではないでしょうか。

もう少し暖かくなり春先になるとスズメより一回り大きくて流線型の鳥の姿が電線にとまってさえずっているのが目にとまるようになってきますね。

今回はそんなツバメの巣に関する話を紹介をしていきます。

ツバメ渡来する時期と巣

ツバメは3月上旬から4月になると、越冬地である東南アジアの国々や台湾から豊富な餌や繁殖を目的に日本の九州から桜前線のように順次、渡来します。

ツバメは単独もしくは少数で渡来する為、日本に着いた時にはまだカップルになってないので、まず雄の仕事は求愛してお嫁さんをもらうことから始まります。

そして、無事カップル成立を果たしてから巣作りを始めます。

ツバメは一夫一妻制で巣作りは基本的に雄雌共同作業で作っているみたいです。

巣は泥と枯れ草などを唾液で固めて巣を作ります。

ほとんど人工の建造物家の軒下や橋の下などに作り、稀にビニールの紐などを含めて作っているものも目にします。

建造物など人間が近い環境に巣を作る理由はカラスや蛇などの害敵から身を守る為だと考えられています。

確かに、人通りの多い場所では野生のカラスなどはあまり近寄れませんよね。

また、繁殖期が終わって雛が成長した後は河川沿いなどの背の高い草の中に集団で巣を作り秋の渡りに備えて羽を休めます。

ツバメ 巣 時期 場所 修正後

ツバメの種類

実は日本には5種類のツバメが生息しています。

下に特徴をまとめてみました。

・ツバメ

北は北海道、南は鹿児島県種子島くらいまで分布し、最も一般的に見ることができます。
繁殖期は4月頃から8月頃くらいまでで、分布が広いため九州地方と北海道でズレがあります。
町中や河川敷、農耕地などに生息し、人工の建造物や家の軒下などにお椀型の巣をかけます
特徴は、全長約17㎝くらいで背は光沢のある藍黒色で喉と額が赤く腹が白いです。
尾羽が長く、ツバメ独特のスリットが入っていて二股型。このような形をツバメにちなんで燕尾型といいます。

・イワツバメ

北海道から九州まで生息しています。岩場などに本来巣を作る為、別名「岩ツバメ」とよばれます。
繁殖期は4月頃から8月頃です。
平地や海岸などに生息し標高の低い場所にある町などでも見かけることがあり、巣は岩場に上向きのどんぶり型、
または人工建造物に半分に割ったどんぶり型の巣を作って集団で巣をつくります。
特徴は、ツバメより一回り小さいです。喉から首、腰にかけて白色でその他がすべて黒色です。

・コシアカツバメ

北海道から九州に分布しています。
繁殖期は5月から8月です。
市街地や農耕地などに生息し、家の軒下や橋掛や崖などに
半分に割ったとっくり型の巣を作り集団営巣します。
特徴は、ツバメと同じくらいの大きさで、尾が非常に長く、腰と目の後ろがオレンジかかった赤で
腹は白地に鱗模様のような斑点があります。

・リュウキュウツバメ

1年中、奄美大島や琉球地方の海岸、河川、農耕地などに生息しており洞窟や崖
家の軒下などに皿状の巣を作ります。
ツバメより一回り小さく、尾羽は短いです。上面は光沢のある黒っぽい青、下面は薄い茶色や灰色で
額、喉から上胸はオレンジ色のきれいなツバメです。

・ショウドウツバメ

北海道のみに繁殖のため5月頃から飛来してくる夏の渡り鳥です。
繁殖期は6月から7月ごろまでです。
主に河川や湖周辺の砂地の崖などに集団で穴を掘って巣を作ります。この穴を掘って巣穴を作る姿から
小洞燕という名前がついたそうです。
特徴はツバメに比べて二回りくらい小さく腹と喉は白、上面の頭から尾羽まで焦げ茶色です。
尾羽は短く緩やかな燕尾型となっているため一目でツバメの仲間に見えないかもしれません。

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まとめ

このように南から渡来後の大半のツバメは繁殖の為人工の建造物へ巣作りをし、繁殖が終わると住処を河川沿いに変えるということがわかりました。
また、ツバメの種類によって外見の特徴や巣の形が違うので見かけたら少し観察してみるのもおもしろいかも知れませんね。

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